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2012.01.29

ニューヨーク東47番街の奇跡

「ニューヨーク東8番街の奇跡」っていう映画がありました。
私がまだ結婚する前の、スピルバーグのSFファンタジー。地上げネタってとこが時代を感じるのだけれど。。。(^^;

今回は8番街でなく、47番街の奇跡でした。
私が宿泊していたホテルも、ジャパンソサエティの建物も47番街。。。

ヒロキがいなくなって、映画制作に没頭してから6年。
私はピンときてないのですけど、みんなが「奇跡」と言葉を口にしてくれます。

そもそも、映画が完成できたこと自体が奇跡。(映画関係者が口を揃えて言います)
カンパ金が3000万円以上集まったのも奇跡。(日本の記録です)
ヒロキそっくりの自閉症の青年・淳一クン(伊藤クン)に出会えたのも奇跡。
梅雨時の撮影にもかかわらず、必要なとき以外一切雨が降らなかったことも奇跡。
恵比寿の東京都写真美術館ホールでロードショー公開出来たことも奇跡。
4週間の間に、閑古鳥状態から満員御礼状態に出来たことも奇跡。
営業もしてないのに、200ヶ所を超える自主上映が出来たことも奇跡。
持ち出しを含めての全額借金返済出来たことも奇跡。

そして、ニューヨークのど真ん中で映画上映出来たことも、やっぱり奇跡。
楽しめることなんかいくらでもあるマンハッタンのど真ん中。タイムススクエア、ブロードウェイなんてすぐ目と鼻の先。そんな場所で、しかも週末の金曜日の夜に、ジャパンソサエティのホールで上映する邦画のチケットが一週間前に売り切れて、当日もキャンセル待ちの客がずらり並んだなんてことは奇跡……と、ジャパンソサエティの方は言ってました。
そりゃNHKも動くわな。(^o^)v

とにかく奇跡だらけ。次から次へ、奇跡の連続でした。
でも、奇跡と言うのはあくまで私の周囲の人たちの方。実は私自身は奇跡だとはあんまり思ってません。
そりゃ最初の頃はビックリすることばかりだったけど、途中からはヒロキが奇跡をセットしてくれてるんだと思うようになってしまっていて。。。
ヒロキがお釈迦様で、私が孫悟空で。(いや、体格的には猪八戒か…)

で、それも、私が私自身を納得させるというか、誤魔化すというか、あまりに都合のいい理由づけだって。自分ではそう思っていました。
だって、ヒロキは重度の自閉症です。向こうへ行ったところで、自閉症は自閉症です。たぶんシッチャカメッチャカな奴のはずです。なんにも出来るはずがない。
後から向こうに行った私の母親が世話係やってるんだろうな、と。。。

それが、去年の途中から、違う感じで考えるようになりました。
東田直樹クンと知り合いになって……友人というレベルではありません。私は彼のことがなんにもわかっていないのだから。友人なのは母チャンの方かな。(^o^)……私の重度の自閉症に対する考え方が変わってしまったんです。
どう見ても、日常の行動も、重度の自閉症である東田クン。
パッと見だけだったら、ヒロキの方が普通に見えるかも。。。
そんな彼が、ごく一般的な人間のコミュニケーション範囲の外側でコミュニケーションしている現実を目の当たりにしました。
彼の著作本を読んでも、最初は私、信じてませんでした。また作り物だよなあ、なんて思ってました。しかし、本人に会ってしまうと、百聞は一見に如かず。。。

ふと思いました。もしかしたらヒロキも。。。
ヒロキも、もしかしたら全部わかっていたのかも知れない。
ただ、わかっていても表現が出来なかっただけ。重度の自閉症だったから。。。
東田クンと違ったのは、ヒロキはワープロを使っての自己表現も出来なかっただけ。。。

全部わかっている奴だから、あっちへ行って、たとえ自閉症のままだとしても、あっちの世界はこっちの世界とコミュニケーション方法が根本的に違ってるから、上司の神様(?)を説得することも出来て。説得出来なきゃ、独断と偏見で動くことも出来て。。。
都合よく天気かえるわ、都合よく人集めるわ、都合よく金集めるわ、都合よく都合悪い奴を排除するわ。。。(^o^)

ヒロキ、きっと上司に怒られてるだろうなあ。
でも、怒られてもニコニコしてるだろうなあ。結果オーライだし。ボクは自閉症だから気にしないよ~ん、とか言って。。。

奇跡って、奇跡だと思うのは人間の方だけで、実は本当は向こうで誰かが操作しているだけのことなのかも。
私の奇跡は、単なるヒロキの勝手放題。。。(^o^)

そう考えると、「ニューヨーク東47番街の奇跡」も、実は奇跡でもなんでもなく。。。

今はなんとなく感じるんです。
ヒロキが「奇跡、おしまいでーす。おわりでーす」ってるような。。。
続編書くのは手伝ってくれないだろうなあ、って。
ずっと努力怠ってきたから、ヒロキが手伝ってくれないと結構しんどい。。。
ドラえもんを頼ってしまうのび太クンの気分だ。。。

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コメント

前略 レインボーおやじ様
二人三脚・・・
その道跡 そのものが
愚僧には 尊い奇跡に
感じます。 合唱おじさん

投稿: 合唱おじさん | 2012.01.30 07:59

その感覚、とてもわかります!
きっと、そういうことなんですよね。
そうなんだと思います。

自閉症かどうかに関わらず
人って多かれ少なかれ そうなのかな と。。

私も東田さんにお会いしてみたいと思っています。

投稿: akop | 2012.01.30 21:27

奇跡おしまいなの?
そうでも。まだ少し何か気になる、でも言語化してないってことが。

とりあえずヒロキ桜だっこすると、落ち着きます。私、感情吹きこぼれというのが落ち着くの。はー。ありがとう!

あのね。

ヒロキくん、わかってたと思いますよ。そして傍目から見るほど知的に重くなかったと思います。

「おさんぽいってもいいよぉ?」

という不思議な受け答えも、

多分他人の会話を観察学習するってことがないから、

適切な応答の言葉が選べなかっただけだと思うのです。

もずらいと先生、合っていますか?

私、東田さんがインターネットコミュニケーションを選んだように、綾屋紗月さんがパソコン字幕と手話を選んだように、ここにいますから。

すごくわかるように思います。
東田さんのブログ私癒されに行ってます。
感覚が似てる、と思っている私は、
「ああ、やっぱりそういうことでしたか」って思うことがあります。


まだありますよ、きっと奇跡。

それに軽度障害の方が苦悩が重いのです。執筆しがいがあると、思いますよ。

がんばっておやじさま。

投稿: みやび | 2012.02.02 21:07

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