掃除
長男に障害があることがわかった直後の頃、知り合いの掃除屋さんでアパートの空き室清掃のアルバイトをした。
掃除だったら自分が一緒であれば長男にも出来るかも知れないと思ったからだ。
すぐに無理だと悟った。障害の重い長男には、細かい作業が出来るだけの能力はない。
それで、早々に清掃業の仕事はやめてしまった。
お蔭さまで、アパートクリーニングのノウハウは覚えてしまった。清掃のノウハウは巷の掃除屋さんより上だという自負がある。壁紙の張り替えも大工工事も水道工事も電気工事もひと通りやれてしまう。
ただそれは、あくまでアパートの空き室清掃の場合だ。
自宅になると、掃除は滅多にしない。
それでもとくに問題はない。自分の家は誰かに貸すことがないからだ。
そんなことを思いつつ、床を見ると、犬の毛が落ちている。
部屋の隅の方にある埃は、よく見るとほとんどが犬の毛の塊だ。
少し拾いまとめてみたら、野球ボールほどの塊になったので、そのままごみ箱に捨てた。
ロッキーがいなくなって2週間が過ぎた。四十九日までは遺骨は部屋に置いておく。
面倒臭いから大掃除はしない。
しばらくはきっとあちこちから犬の毛が出て来ると思う。
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