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2021.09.23

障害者手帳

父親は中途失聴者で身体障害者手帳を持っていた。
長男は自閉症で知的障害者手帳を持っていた。
父親と長男に挟まっている自分は、オセロでもないのだが、精神障害者手帳を取得出来てしまった。
10年以上続く体調不良の状況を記述した医師のカルテが決め手となった。
精神障害の手帳であるが、自分では身体障害だと思っている。
手や足や内臓の障害でなく、障害のある場所が頭だというだけのこと。自分では身体障害だと思うのだが、頭だと精神障害になってしまう。
診断名は「季節性感情障害」という。夏型という分類がつく。
夏から秋にかけて、暑い季節から寒い季節への移行期間に体調を崩す。
目がかすみ、耳鳴りがし、血圧が上がり、頭がぼーっとして、倒れる。
コロナの後遺症のブレインフォグに似ているような気もする。
酔っ払ったような感覚に陥るので、運転も恐い。アルコールが原因ではないので捕まらないが、なるべく運転はしたくない。
障害者手帳は持っているものの、重度だった父親と長男とは違って軽度なので、ほとんど恩恵がない。電車代も高速道路料金も半額にはならない。
それでもスカイツリーの入場料は半額になったので嬉しかった。
けれど、のぼった日の展望台からの景色はかすんで、ぼーっとしていた。
障害者手帳を受け取れそうな景色で悲しかった。

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