« 大石さんのこと | トップページ | スワローズファン »

2021.10.24

渋柿

物心つく前から、庭の柿の木に登って遊んでいた。
でもその柿の木は、今はもうない。柿の木のあった土地は相続で売却してしまい、今は他人の家が建っている。
その代わり、残った畑の土地に新しい柿の木がある。
いつしか育っていた木だ。おそらくこぼれた種から育ったのだろう。
ただ、渋柿だ。
以前の木は甘柿だったのに。残念だ。
見た目が甘そうでも、食べてみるとやっぱり顎がひん曲がるほどに渋い。渋過ぎて鳥も相手にしない。
それでも完熟して腐って落ちる寸前になると、さすがに甘くなる。
甘いけれど、食べると手も口もどろどろベタベタになる。食べたあとは手を洗わないと何にも出来ない。
渋柿なので、干し柿をつくるようになった。毎年100個を目標につくる。
熱湯を通してから、5個ずつ紐で結んで軒先の物干し竿にぶら下げる。消毒すれば黴は生えない。
冬になって食べ頃になると、父親が鋏で下からひとつ切っては食べていた。
父親がいなくなってからは、干し柿をつくっても減らなくなった。
自分では、カロリーが高過ぎるのであまり食べない。
だったら作らなくてもいいのだが、そうなると渋柿がもったいなくて、ついつい作ってしまう。
今年もたぶん作ると思う。

300300

1024

 

« 大石さんのこと | トップページ | スワローズファン »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 大石さんのこと | トップページ | スワローズファン »